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公害防止 資格

【公害総論】公害防止管理者の出題分野を解説

2021年2月16日

概要

公害防止管理者大気1種に合格したブログ管理人が、過去の出題傾向から頻出分野を紹介するシリーズです。

やみくもに参考書を読んだり過去問を周回するよりは、最初にある程度出題傾向や頻度を把握した方が効果的です。

出題分野ごとに傾向を解説していますので、資格勉強の方針を決める参考になればと思います。

この記事では公害総論についてまとめています。

出題分野

公害総論での全体の出題分野を以下の表に示します。

出題分野問題数
環境基本法と環境関連法3~4
特定工場における法律の解説1~2
最近の環境問題9
各種環境管理手法1
国際協力0
合計15

環境基本法と環境関連法、特定工場における法律の解説については令和に入ってから出題数の傾向が変わっています。

以前までは環境基本法3問、特定工場2問でしたが、令和元年からは環境基本法4問、特定工場1問となっています。

また、最近の環境問題が最もウェイトが重く9問出題されています。

国際協力は参考書には記載されていますが、過去10年で試験に出題されたことはありません。

15問中9問取れば合格です。
全ての分野をきっちり勉強するのが理想ですが、出題頻度を考えると割に合わない分野もあります。

資格勉強にあまり時間を割けない人は、点を取りやすい分野に絞って勉強するのがよいでしょう。

環境基本法と環境関連法

令和1年から傾向が変わり、この分野から4問出題されています。
以前より出題数が増え重要度が増しています。

分野としては法律関連のお堅い文章を覚えなければいけないので難易度は高いです。
試験でよく出るポイントを押さえて勉強する工夫が必要です。

環境基本法

環境基本法の記述のうち、ポイントとなる語句を問う問題が出題されています。
毎年2~3問は環境基本法の記述から出題されているので、非常に重要な分野です。

誤っている語句を選ぶ問題か、正しい語句の組み合わせを選ぶ問題の2パターンあります。

正しい語句の組み合わせを選ぶ問題は、覚えていなくても文章の前後の文脈から推測して正解できることがあるため難易度は低めです。

一方で誤っている語句を選ぶ問題は、それっぽい語句で置き換えられていることが多く、正確に覚えていないと正解することは難しいです。

どちらの形式が出題されるかはわかりませんし、出題数も多いので時間をかけて勉強するべき分野です。

過去に出題された環境基本法の内容と出題年をまとめました。

環境基本法内容出題された年
第1条目的R1
第2条環境への負荷とは
地球環境保全とは
公害とは
H28、R2
H29
H24
第4条環境の保全R2
第8条事業者の責務H22、H23、H26、R1、R3
第14条施策の策定等に係る指針R3
第15条環境基本計画H30
第16条環境基準H23、H25、H27、H28、H30、R1、R3
第17条公害防止計画の作成H27
第20条環境影響評価の推進H23、H29、R1
第22条環境の保全上の支障を
防止するための経済的措置
H22、H29

意外に偏りがあるので、出題頻度の高い条文から優先的に勉強するのがよいです。

法律と法律に規定されている用語

各法律と法律で規定されている用語の組み合わせが問われます。

出題頻度もそれなりに高いので勉強しておきたいところです。
過去に出題されたことのある法律と用語の組み合わせを下の表にまとめました。

法律規定されている用語
環境基本法公害防止計画
大気汚染防止法特定物質
有害大気汚染物質
敷地境界基準
燃料使用基準
特定粉じん排出等作業
水質汚濁防止法有害物質
総量規制基準
総量削減計画
土壌汚染防止法特定有害物質
要措置区域
形質変更時要届出区域
汚染土壌の運搬に関する基準
建物用地下水の採取の
規制に関する法律
ストレーナーの設置
工業用水法揚水機の吐出口の断面積
悪臭防止法特定悪臭物質
水質臭気指数
騒音規制法規制基準
循環型社会形成推進基本法循環型社会形成推進基本計画
気候変動適応法気候変動適応計画
地球温暖化対策の推進に
関する法律
地球温暖化対策計画
温室効果ガス算定排出量

その他の環境関連法

出題頻度は低いですが、その他の環境関連法の条文からも出題されることがあります。

環境基本法の対策を優先して、余裕があればこちらも覚えましょう。

特定工場における法律の解説

令和1年、2年で出題数が2問から1問に減り優先度が下がっています。

全体的に選択肢が紛らわしいものが多く、正確に覚えていないと正解できない問題が多いです。

趣旨と目的

特定工場に関する法律の趣旨や目的が出題されています。

出題頻度は低いですが、出題範囲は狭く勉強しやすいです。

対象工場

どのような業種や施設が対象になるかがよく出題されています。

対象業種と対象施設を下の表にまとめました。

対象業種製造業(物品の加工業含む)
電気供給業
ガス供給業
熱供給業
対象施設ばい煙発生施設
汚水等排出施設
騒音発生施設
振動発生施設
特定粉じん発生施設、一般粉じん発生施設
ダイオキシン類を含む排出ガス又は排出水を排出する施設

5つの選択肢のうち、対象業種・施設にならないものを答えさせる問題が多いです。

過去の誤った選択肢には鉱業や産業廃棄物処理業、悪臭発生施設などそれっぽいものが並べられています。
覚えていなければ正解するのは難しいので、正確に覚えましょう。

選任の方法

特定工場を設置している事業者は、公害防止統括者や公害防止管理者等を選任しなければなりませんが、選任の方法や条件が良く出題されています。

それぞれ非常に紛らわしく覚えるのが難しいですが、頻出ですので頑張って覚えましょう。
よく出題される選任条件を下の表にまとめました。

 選任者を選ぶ期間届け出期間選任者の
資格有無
備考
公害防止
統括者
事由が発生した日
から30日
選任した日
から30日
なくてもよい常時使用する従業員が20人
以下なら選任する必要はない。
公害防止
管理者
事由が発生した日
から60日
選任した日
から30日
必要
(代理人も必要)
-
公害防止
主任管理者
事由が発生した日
から60日
選任した日
から30日
必要
(代理人も必要)
-

最近の環境問題

大別して6つほど分野がありますが、全ての分野からほぼ毎年1問以上出題されており、合計で9問です。

私たちの日常に関わる内容や一般教養的な知識も多いため取り組みやすく、かつ点を取りやすい重要な分野です。

地球環境問題の概要

地球規模での環境問題や国家間の協定が出題されています。
オゾン層、地球温暖化、パリ協定、京都議定書あたりは頻出です。

一般教養である程度絞り込める場合もありますが、ちゃんと勉強しないと確実に正解するのは難しいでしょう。

下にオゾン層と温室効果ガス関連の物質をまとめました。

オゾン層破壊の
原因物質
CFC(クロロフルオロカーボン)
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)
ハロン
四塩化炭素
1,1,1-トリクロロエタン
臭化メチル
排出削減対象の
温室効果ガス
(京都議定書で対象)
CO2
メタン
一酸化二窒素
ハイドロフルオロカーボン
パーフルオロカーボン
六ふっ化硫黄
三ふっ化窒素

大気環境問題

大気に排出される化学物質の特徴や環境基準について出題されています。
中でも粒子状物質、光化学オキシダント、揮発性有機化合物、有害大気汚染物質は頻出です。

揮発性有機化合物や有害大気汚染物質は平成○年の排出量や傾向など、数年前のデータを問われる場合があり、難易度が高いです。

このような問題は毎年出るわけではないので、余裕がない場合は捨ててよいと思います。

水質・土壌環境問題

BOD、CODに関する内容がよく出題されています。
この分野は2問出題されることが多いので、優先順位は高めです。

大気環境問題と同様にある年の環境基準達成率を問われることがあります。
ただ公共用水域の環境基準達成率に関しては、2005年以降は全体的に緩やかな上昇傾向にあり、どの年も傾向が似ているため覚えやすいです。

ピンポイントの数字を覚えるのは難しくても、どのくらいの範囲にあるのか大まかに覚えておけば回答できることもあります。

 2005年以降の達成率傾向
全体85~90%程度
河川(BOC)85~95%程度
最も達成率が高い
海域(COD)75~80%程度
湖沼(COD)50~60%程度
最も達成率が低い

騒音・振動・悪臭問題

騒音・振動・悪臭の苦情件数や傾向がよく出題されています。

この問題も数年前のデータから出題されることがあるので、特に3年くらい前のデータはよく確認しましょう。

廃棄物問題

廃棄物の種類や排出量の比較が出題されています。
特に業種別や種類別の排出量の比較が出題されることが多いです。

廃棄物の排出量はもちろん毎年変わるため、3年前くらいのデータを確認しておきましょう。
下の表に産業廃棄物の種類や業種別排出量割合、再生利用率に特徴があるものをまとめました。

産業廃棄物燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類
ゴムくず、金属くず、ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず
鉱さい、がれき類、ばいじん、紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さ
動物系固形不要物、動物のふん尿、動物の死体
産業廃棄物を処分するために処理したもの、輸入された廃棄物
業種別排出量
割合
(平成28年度)
電気・ガス・熱供給・水道(26.0%)
農業、林業(20.9%)
建設業(20.9%)
パルプ・紙・紙加工品製造業(8.1%)
鉄鋼業(7.0%)
化学工業(2.5%)
食料品製造業(2.5%)
窯業・土石製品製造業(2.5%)
鉱業(2.2%)
その他(7.5%)
再生利用率
高いもの
(平成28年度)
がれき類(97%)
動物のふん尿(95%)
金属くず(92%)
鉱さい(90%)
再生利用率
低いもの
(平成28年度)
廃酸(27%)
廃アルカリ(19%)
汚泥(7%)

環境物質問題

PRTRやダイオキシン、環境ホルモンに関する分野から出題されています。
過去問の傾向をみるとダイオキシンに関連する内容が圧倒的に出題されやすいです。

ダイオキシンは1980~2000年ごろにニュースに取り上げられブームとなっていました。
しかし現在ではダイオキシン類対策特別措置法のもと、排出量はかなり削減されているということは覚えておきましょう。

よく出題されるダイオキシン削減計画を下の表にまとめました。

ダイオキシン類
対策特別措置法
平成11年(1999年)事業活動に伴い排出されるダイオキシン類の
量を削減するための計画。
第一次計画平成12年(2000年)平成14年の排出総量を平成9年の約9割減にする。
目標を前倒しで達成。
第二次計画平成17年(2005年)平成22年の排出総量を平成9年の約96%減にする。
目標を前倒しで達成。
第三次計画平成24年(2012年)改善された環境を悪化させないようにする。
目標年を定めず、5年ごとに削減状況を評価する。

各種環境管理手法

環境マネジメント、環境調和型製品、リスクマネジメントなどの分野から1問出題されています。
リスクマネジメントが最も出題されやすく他の2分野はたまに出題される、といった頻度です。

参考書には細かすぎるくらい様々な内容が載っていますが、全て覚えようとすると時間がかかります。
過去問で試験に出そうなところを確認するのがよいでしょう。

環境マネジメント

PDCAサイクルやJISなどの内容が出題されています。

PDCAサイクルは一般常識で知っている人も多いでしょうし、環境マネジメントからの出題頻度も高くないのであまり時間を割いて勉強する分野ではありません。

環境調和型製品

製品のライフサイクル、3R(リデュース・リユース・リサイクル)、環境ラベルなどの内容が出題されています。

特に環境ラベルの内容が出題されることが多いです。
各環境ラベルの定義を下の表にまとめました。

タイプⅠ
環境ラベル
特定の製品カテゴリーの中で、第三者が製品のライフサイクルを
考慮し、包括的な環境優位性を認証した商品に付けられる。
タイプⅡ
環境ラベル
第三者の認証を必要としない自己宣言による環境主張である。
タイプⅢ
環境ラベル
ISO14025に従って、事前に設定されたパラメーター領域に
ついて製品の環境データを開示する必要がある。

リスクマネジメント

各種環境管理手法の分野で最も出題されやすい分野です。

製造業であれば業務で学ぶことも多く、改めて勉強する必要がない人もいるのではないでしょうか。

出題されやすいリスクマネジメントの基礎概念と進め方について下の表にまとめました。

リスクアセスメントリスク特定
リスク分析
リスク評価
リスク対応
モニタリング
レビュー
リスク回避
リスク低減
リスク共有(移転)
リスク保有
モニタリング
リスクコミュニケーション情報の提供、共有、取得
ステークホルダとの対話

国際協力

今のところは参考書で割かれるページ数も少なく、出題される可能性は低いです。
他の分野に力を入れましょう。

まとめ

おさらいで全体の出題範囲を下の表に示します。

出題分野問題数
環境基本法と環境関連法3~4
特定工場における法律の解説1~2
最近の環境問題9
各種環境管理手法1
国際協力0
合計15

出題数の多い環境基本法と環境関連法、最近の環境問題をいかに攻略するかがポイントです。

詳細な内容については参考書や過去問で繰り返し確認して覚えましょう。