概要
この記事ではエネルギー管理士(熱分野)の出題分野である、熱と流体の流れの基礎について解説します。
熱と流体の流れの基礎はエネルギー管理士(熱分野)の課目Ⅱで、計算問題が多く難易度が高いです。
暗記するにも式の形が複雑なものも多く、理論から理解して勉強することをオススメします。
出題分野
この課目は、大きく4つの大問に分かれており、60%以上正答することができれば合格です。
- 熱力学の基礎(大問2):配点50点×2
- 流体工学の基礎(大問1):配点50点
- 伝熱工学の基礎(大問1):配点50点
試験時間は110分と長く、しんどい課目です。
問題の出題形式は大きく2つに分かれます。
- 選択肢から正解を選ぶ形式
- 計算して数値を回答する形式
選択肢から正解を選ぶ問題であっても、選択肢の数が多いので勘で正解を当てるのはほぼ困難です。
また、最初の問題の答えが次の問題の計算に使用されることも多いため、どこかで計算ミスをすると芋づる式に複数の問題を間違う可能性があります。
試験時間は長いので、丁寧に確認しつつ問題を進めましょう。
以下の記事では、各大問で過去に出題頻度が比較的高かった内容をピックアップして紹介します。
熱力学の基礎
課目Ⅱの中で最も難しい分野でしょう。
熱力学の基本的な内容から、やや応用の内容まで幅広く出題されています。
おおまかには、
- 理想気体の状態変化
- 等容変化
- 等圧変化
- 等温変化
- 断熱変化
- 熱機関
- カルノーサイクル
- ガスサイクル
- 蒸気サイクル
- 冷凍サイクル
上の2分野を勉強しておけば合格点ぐらいは取れるようになるでしょう。
熱機関は基本的に理想気体の状態変化の組み合わせでサイクルを作っているので、見かけほど難しくはないはずです。
詳細については以下の記事で解説しています。
【課目Ⅱ:熱力学の基礎】エネルギー管理士(熱分野)の出題分野を解説
この記事ではエネルギー管理士(熱分野)の出題分野である、熱力学の基礎について解説します。熱力学の基礎は課目Ⅱ"熱と流体の流れの基礎"の中で、大問4問中2問出題されておりウェイトが高い分野です。
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流体工学の基礎
熱力学の基礎と比較すると、計算問題も少なめで簡単な分野です。
配管流れやポンプ・送風機等、実際のプラントで必要となってくる流体輸送に関する知識が問われます。
おおまかには、
- 配管圧力損失
- 流量測定
- ポンプ
以上の3つの内容が出題頻度が高く、重点的に勉強したいところです。
詳細については以下の記事で解説しています。
【課目Ⅱ:流体工学の基礎】エネルギー管理士(熱分野)の出題分野を解説
この記事ではエネルギー管理士(熱分野)の出題分野である、流体工学の基礎について解説します。流体工学の基礎は課目Ⅱ"熱と流体の流れの基礎"の中で、大問4問中1問出題されています。普段実務で配管の流量計算、圧損計算をやっている方にとっては得点源となるでしょう。
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伝熱工学の基礎
流体工学とほぼ同様の難易度でしょうか。
伝導・対流・放射伝熱などの基本的な伝熱に関する知識が問われます。
おおまかには、
- 伝導伝熱
- 対流伝熱
- 放射伝熱
- 熱交換器
以上の4つの内容がほぼまんべんなく出題されています。問題は浅く広くといった印象です。
詳細については以下の記事で解説しています。
【課目Ⅱ:伝熱工学の基礎】エネルギー管理士(熱分野)の出題分野を解説
この記事ではエネルギー管理士(熱分野)の出題分野である、伝熱工学の基礎について解説します。流体工学の基礎と同様に計算問題が少なく、かつ難易度も比較的簡単です。特に普段実務で扱っている伝熱形態が計算問題として出題されれば確実に点が取れるでしょう。
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おわりに
エネルギー管理士(熱分野)の課目Ⅱである、熱と流体の流れの基礎についてまとめました。
時間をかけて取り組みたい課目ですので、まず課目Ⅱの内容を確認して勉強のペース配分を決めるのがいいかもしれません。